2010年12月23日木曜日

紅茶Q&A 13

イギリス人が紅茶の水にこだわらない理由とは?
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Q.13
以前何かの読み物で「酒とお茶は水で味が決まる」を見て、紅茶好きの友人に、水に
どんなこだわりがあるか尋ねてみたところ、「全くない」「普通に水道水でうまく入るよ!」
と素っ気ない答えでした。

お茶と紅茶では違うのでしょうか?あるいは私の友人が知らないだけなのか、どうなの
でしょうか?
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A.13
「酒とお茶は水で味が決まる」というのは一理あります。でも紅茶では水についてあまり
クローズアップされることがありません。特に紅茶を日常的に良く飲む人ほどあまりうる
さくいわない傾向があります。

紅茶には汲みたての新鮮な水道水が良いとされますが、理由は沸かし直しや電気ポット
などで加熱を続けていると、湯の成分変化と湯中の空気(酸素)が損なわれ紅茶の風味
をうまく引き出せないからです。

もし「こだわりのおいしい水」があれば、それで淹れてもおいしくなると思います。高すぎ
て現実的ではないと思いますが、ペットボトルの水でも硬度の高いタイプでなければおい
しく淹れることはできます。

ただ水道水の塩素臭がさほど気にならない程度であれば、求めるおいしい水で淹れた
紅茶と風味の差はほとんどありません。ですから飲みなれている人は。結果的に普通の
水道水を使うようになると思います。

少し話は飛びますが、お茶の水にうるさいのは日本人と中国人だけといわれることが
あります。では紅茶を世界に広めてきたイギリス人が紅茶の水にこだわらないのなぜ
でしょうか?

理由は簡単です。紅茶を濃く淹れるからです。一般的にイギリスでは紅茶といえばミルク
ティーのことで、濃い紅茶にミルクを加えて飲んでいます。つまり紅茶は濃く淹れるほど
水質の影響を受けにくいのです。そのためミルクティーで飲む国や地域では水はあまり
議論の対象にならないのです。

それに対して日本や中国は、ストレートでお茶を飲んできた国です。ミルクティーが飲ま
れる国々(地域)の淹れ方と比較すると、必然的に軽めになります。それは繊細な味わい
を楽しめる反面、水質の影響も受けやすくなるわけです。

紅茶をストレートティーで飲みたいとき、好みによって濃さを変えて淹れることができます。
ミルクティーのときほどでなくても、濃い目に淹れれば水質はあまり気にならず、軽くうすめ
に淹れるほど気を使うことになります。

日本の水道水は世界的に見てきわめて良質なのだそうです。そのおかげで全国的に
お茶(紅茶を含む)が楽しめるのかもしれません。もし水道水がまずい場合は浄水器に
かけた水を使うと良いと思います。

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ご質問ありがとうございました。内容を変えないように配慮し、一部を省略、調整をさせて
いただくことがあります。あらかじめご了承ください。

引き続きご質問をお待ちしております。 ご質問は 我聞@メール  まで

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