2011年1月14日金曜日

紅茶Q&A 15

アイスティーのにごりについて
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Q.15
アイスティーをつくるといつも濁ってしまいます。きれいな色に仕上げるにはどうしたら良いですか?
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A.15
アイスティーをつくる際の ”にごり” については、これまで多くのご質問をいただきました。

アイスティーのにごりは、ミルクを入れたようになることからクリームダウン(ミルクダウン)と呼ばれています。その原因は紅茶のカフェインとタンニンが低温になると結合(水素結合)して起こるものです。

カフェインとタンニンの量が多いと低温にしたときににごります。つまり濃いホットティーを冷やすと必ずにごってしまうのです。濃ければ濃いほどにごりやすく、逆に薄ければ薄いほどにごりにくくなります。


アイスティーをつくるときに「いつもにごる!」という人は、濃く淹れすぎていることになります。激しくにごる場合には、味も濃くなりすぎてしまうことがほとんどだと思いますが、少しくすむ程度で味はちょうど良い場合には、透明感よりも味を優先しても良いのではと思います。

しっかりにごっていて、味も濃すぎる、という人の淹れ方を聞いてみると、ほとんどの場合、
「氷がとける分を考えて濃く淹れる」といいます。氷はとけると水ですから結果として紅茶が薄くなります。その意味では濃く淹れる考え方は良いと思うのですが、それにしても濃く淹れすぎの場合が多いのだと思います。

「ホットティーのときの倍の濃さにしてつくる。」ということも良く聞きます。しかしこれだと明らかに濃すぎで、ほとんどの場合、クリームダウンを起こすと思います。確かにティールームなどの現場では、茶葉を二倍にして淹れることがあります。しかし蒸らし時間は短くするので、濃さは倍にはならないのですですからにごりもないのです。

またよく急冷するとにごりにくいと説明されていますが、急冷してもにごるときはにごります。
ホットティーを氷の入ったグラス(あるいはピッチャー/容器など)に一気に入れてかき混ぜ
急冷することは現場で普通によく行われていることですが、これについて私の見方は次の通り
です。

①おいしくできる。
かき混ぜることでクリームダウンが起きにくくなる。

したがってアイスティーで急冷を意識してつくることは、おすすめなのですが、急冷することが
にごりを防ぐという意見は、わたしは違うと思っています。急冷してもゆっくり冷やしても、濃く淹れた紅茶はほぼ同様に、にごります。

まとめると

きれいな色に仕上げるには、やはりホットティーを濃く淹れすぎないようにすることがポイントだと思います。ホットで飲むときの濃さより、少し濃いめにする程度でよいと思いますが、薄くならないかと不安になるようでしたら、さらにもうすこし濃いめに淹れて冷やしてみてください。にごってなくても味が好みよりも濃い場合は水(あるいは氷)で調整することができます。

分量の目安

出来上がり約500cc

湯    350cc
茶葉   6~7g   (できればお好みのおいしい紅茶を使ってください。)
蒸らし  1.5分 (サイズにかかわらずこれでやってみてください。)
氷    適量  

※これでもほとんどの場合にごらないと思います。
※味が濃い場合は水か氷をたして調節してください。
※クリームダウンはいくら濃く淹れた紅茶でも、熱い状態では起こらず低温になったときに
起こるものですから、もしにごってしまった場合はお湯を加えて温度を上げると元の色に
戻ります。

ご参考になれば幸いです。

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ご質問ありがとうございました。内容を変えないように配慮し、一部を省略、調整をさせて
いただくことがあります。あらかじめご了承ください。

引き続きご質問をお待ちしております。 ご質問は 我聞@メール  まで

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